設備・機器紹介
医療技術は日々進歩しています。そしてそれに伴う医療機器もまた・・・
科学技術が日進月歩で発展しているのと同様、医療技術もまた日々進化を続けています。我々歯科医院もそれに合わせて進化していかなければならないと考えています。
私自身、ほぼ毎週関東や関西で入れ歯や噛み合わせの技術習得に出張に出ていますが、まだまだこれが完成形とは考えていません。
そして、医療機器もまた同じく、10年前に最新機器だったものも今では一般的になるのはおろか時代遅れの機器になるものも少なくありません。
もちろん新しいものがすべて良い訳ではありませんが、私が追求する歯科医療において「この医療機器は導入すべきだ」というものは背伸びをしてでも導入をしてきました。
以下、私たちの設備についてご紹介したいと思います。
アルクスディグマⅡ・KaVoプロターevo
アルクスディグマは、超音波を利用して顎の運きを計測する装置です。
センサーが装備されたヘッドフレームを装着し、データをとり解析や診療プランの構築をしていきます。
アルクスディグマでの診断によって、ミクロン単位で下顎運動(下あごの動き)をコンピュータ画面上でみることができ、その結果、正常な噛み合わせの歯科治療が可能となります。
河原町歯科医院では、噛み合わせも含めた包括的な歯科治療を希望される場合には、このアルクスディグマとオクルーザーを用いて精密な診断を行っております。
1.下顎運動の左右対称性・開閉口運動の経路の測定
顎機能に異常がないか?口を開けた時の動き、歯ぎしり運動をしたときの動きなど、顎の関節の動きと大きさが適切かどうかを診断します。 顎と歯の咬み合わせのズレも診断します。
2. 1で採得したデータを専用咬合器に転送
専用の咬合器(KaVoプロターevo)に1で採得した噛み合わせデータをそのまま転送できるため、今まで手作業で行っていた咬合器上での調整が、より精密に行うことができます。
患者さんのお口の中の全てを正確に再現することができます。
オクルーザー
オクルーザーによって診断できるのは、次の4つです。
1.咬合力(咬む力)
大体、体重の10倍が適正といわれています。(単位はkgからNになります)。
子どもで200N[ニュートン]成人で300N以上の咬む力があります。 重力による落下定数0.098をかけるとKgに換算できます。 子どもで約20Kg、成人で30Kgの咬む力が必要です。 (小学校6年生の女子の握力は、平均16Kgの力があります)
矯正治療を必要な患者さんの咬合力は、ほとんど10Kg以下です。
2.平均咬合圧力
咬みつぶす圧力です。単位はMPa[メガパスカル]です。 1MPaで10Kgの庄力です。 子どもも成人も5~7MPaで咬んでいます。
3.左右の咬合バランス
正常の人は、左右真ん中にあります。 左右の差が10%以上の差があると身体が傾いたり、肩凝りなどの不定愁訴[ふていしゅうそ]の原因になります。
4.前後の咬合バランス
正常の場合は、第二小臼歯と第一大臼歯の間にあります。 前から数えて5番目と6番目の歯です。 問題のある多くの患者さんは、奥の歯だけで咬んでいます。 その結果、下顎が後方に後退して、首や肩のこりが出てきます。 歯周病を併発して、早期に歯が抜けてしまいます。
矯正治療は、歯がきれいに並べばいいのではありません。歯が正しく機能していなくてはなりません。矯正治療の終了時に初診時の状態と比較して、正しい咬む機能が得られれば、矯正治療が終了します。もし、正しい機能が得られなければ、不正な力で咬む歯は、元の位置に戻ってしまう〔後戻り〕可能性があります。咬む機能を把握することが大切です。
(参考:「床矯正・矯正治療の手引き」 鈴木 設矢 氏)
グラビコーダ
歯の噛み合わせが悪くなると、身体全体のバランスに影響が及び、身体バランスが崩れていきます。
グラビコーダの上にたってもらうことで、咬合異常による身体バランスの崩れや重心位置を計測することができます。
河原町歯科医院の噛み合わせ治療における、治療効果の測定や経過観察時に、このグラビコーダのデータを活用しています。
グリッドスクリーン
噛み合わせ治療において、患者さんにこのグリッドスクリーンの前に立ってもらうことで、身体全体の歪み(上下左右)を視覚的に確認することができます。
舌圧測定器
舌の機能は顎や歯列の発育に大きく影響しているため、この機械を用いて矯正治療の診断時に舌の押す力を測定します。
デジタル舌圧計に接続した舌圧プローブのバルーンを患者様の口腔内に入れ、舌を挙上することによって、舌と口蓋の間でバルーンを患者様の最大の力で押しつぶします。その時の圧力を最大舌圧として測定できます。
デジタルレントゲンシステム(パノラマ・セファロ)
矯正治療のために必要なレントゲン診断で、今まで総合病院の放射線科に依頼していたものが自院で撮影可能になりました。
デジタル画像で、拡大して診断できるため、より精密な治療が可能になります。
半導体レーザー・炭酸ガスレーザー
半導体レーザーや炭酸ガスレーザーは従来の歯科治療よりも痛みを少なくするだけでなく、治療の精度を高める手段としても、かかせない機械です。歯肉や粘膜の切開・蒸散を少ない出血で行うことができます。また、低出力で照射して遠赤外線による細胞の活性化で治癒を促進する事もできます。使用範囲は多岐にわたります。
<レーザーによる歯科治療の用途>
歯肉の漂白・滅菌、鎮痛・止血などの回復効果・虫歯予防・虫歯の治療・歯周病(歯槽膿漏)の治療・歯の神経の治療・口内炎の除痛・知覚過敏の治療等
当院では、オペレーザーデュアルウェーブと呼ばれる最新のレーザー設備を導入し、炭酸ガスレーザー(ネオス)と半導体レーザー(フィリオ)のデュアル機能を搭載しています。
顕微鏡システム
歯垢を採取し、顕微鏡で観察することで、口腔内の細菌量や種類などを診断することができます。
急速滅菌器
従来の滅菌器では、滅菌時間が長くかかっていたのですが、この急速滅菌器は滅菌効果はそのままで滅菌時間が約1/5の時間に短縮できるようになりました。また、乾燥工程がなく、器具に優しいため器具の劣化を防ぎます。
ディスポーザブル(使い捨て)サクションチップ・3wayシリンジのノズル・サリバエジェクター
一般的な治療時に使用するサクションチップ・3wayシリンジのノズル・サリバエジェクターですが、この先端部を今までは滅菌処理をしてきましたが、それよりもさらに安全な使い捨て(ディスポーザブル)にすることにしました。エプロンや手袋をディスポーザブルにする歯科医院は増えてきましたが、このディスポーザブルまでは、まだほとんどの歯科医院で導入されていません。
全自動入れ歯洗浄機
専用洗浄液で頑固に付着した歯石やプラークを機械的、化学的に洗浄します。矯正装置などについた汚れも、新品同様にキレイになります
新型 吸引機付き研磨調整カート
以前もありましたが、より高性能なカートを購入しました。
吸引機付き研磨調整カートによって、入れ歯や金属を削ったときの粉塵を研磨ボックス内で吸い取って、院内への粉塵の飛散を防ぎます。
口腔内カメラ
口腔内カメラで口の中を簡易的に撮影することができます。なかなか見ることができないご自身の歯の状態を一緒に確認したり、治療内容へのご理解を深めていただくことができます。